中国人にバーミヤン、インド人にCoCo壱のカレー、イタリア人にミラノ風ドリアとフランス人にマリオンクレープを食べてもらって美味しいかそうでないか聞いた
海外旅行先に行った時、日本の味が恋しくなって、日本料理屋さんに入ったりする。それで寿司やカツ丼などを食べるのだけど、いつも「気が抜けてる…」「あまり美味しくない…」と思っていた。
カナダで食べた野菜の照り焼きとか(温野菜に照り焼きソースがかかっている)…インドで食べた味噌ラーメンとか(味噌入ってなかった…あれはなんだったんだ)…等不思議な感じを受けることが多々あった。
なので、逆に日本に来ている外国人の友人に、日本にある自分の国の料理を食べてもらって、美味しいのかまずいのか率直なところを聞いてみた。
でも、逆の立場だったら…自分は海外旅行って貴重な機会だと思うから、なるべくその国の料理をたくさん食べたいし、わざわざ日本の料理を食べることってあんまりしたくないなと思う。でもこの取材に付き合ってくれた友人はみんな嫌な顔一つしないで付き合ってくれた。ありがとう!
その1 中国人の友人とバーミヤンに行ったら微妙な反応してた。
左からリアンくん、ベンジャミンくん(北京出身)、ジョニくん(中国のどこからか聞くの忘れた)の3人と、一番右のだいすけさん(横浜出身)と私の五人でバーミヤンに行った。
台東区の入谷の近くのバーミヤンの看板の前で写真を撮った。看板にWORLD FAMOUS CHINESE RESTAURANT BAMIYANと書いてあるのを発見したが、彼らはフェイマスなこのレストランを知らないようだった。
自国料理のレストランに連れてきてしまった後ろめたさと申し訳なさもあったが、「ヤッターついに連れて来ることができた!」という気持ちのほうが強くなってしまい俄然楽しくなっている私(左)と、付き合っていただいた心優しい皆。
「なんか奇妙な感じ。中華料理屋さんだという雰囲気はあんまり受けない」とジョニ。日本で他の中華料理屋に行ったことはあるけど、一回もバーミヤンに来たことはないらしい。
彼は山登りとか銭湯とかそば打ちとかいろいろ遊んでくれるいいやつ。
メニューを見て、「お肉とお魚のメニューがもっとあったらいいな…今度北京に来たらレストランに行こう!」と優しいリアンくん。
めっちゃおどけてくれるいい感じのベンジャミンくん。小籠包は中に全然スープが入ってない!と言っていた。
餃子の色が毒々しいし食感がカリカリしてない…とも言っていた(いつも日本人は普通にそれを食べているのに辛辣…)
彼は会うたびに「飲むヨーグルト」とかの乳酸菌飲料をくれる優しいやつ。ベンジャミンくん自身もいつも割と乳酸菌系を飲んでいる。
ワンタン麺を食べるジョニ。「普通の味…すごく"日本"って感じの味付け」とのこと。
麻婆豆腐を食べて、「まぁまぁ美味しいけれど、豆腐が柔らかすぎる…もっとしょっぱいほうが好きかな」とのリアンくん(余談だが、彼はドリンクバーを頼んだのにコーラ一杯しか飲んでいなくてもったいなかった)
おお…中国の方々は、私が海外に行って日本食を食べた時と似たようなことを感じているのかな…。
個人的にはバーミヤンすごくお気に入り。ビール飲んで唐揚げとか餃子とか炒飯とか紹興酒とか頼んで友達とおしゃべりするの楽しくて好きだし…経済的だし…雰囲気も落ち着くし家の近くにあるし…。
一緒に日本の中華料理を食べてくれてどうもありがとう!多謝!
その2 インド人にCoCo壱のカレーを食べさせたらめっちゃ満足してた。
変顔大好き
インドのムンバイからきたラフーくんと一緒にCoCo壱に行った!ラフーくんは日本で仕事もしていて、日本語がすごくうまい。
彼はジョギングのイベントで知り合って、そのあと三社祭に行ったりカラオケしたりして一緒に遊んでくれる。後、初任給でインドから両親を日本に旅行させてあげたりするすごくいいやつ。
また、前と同じ理由でテンションが上がっている私(左)。だが看板の上にカメラを置いてセルフタイマー撮影したため、左側にストラップが写ってしまった。
CoCo壱の西葛西のお店に行った。
鶏つくねのカレーをオーダーした。ヒンドゥー教なので、牛と豚を避けているらしい。だが彼はCoCo壱がすごく好きだそうでもう何回も来ていて、いつもは野菜カレーを食べているとのこと。
ちなみに家では自国から持ってきた香辛料からカレーを作って食べているらしい。クリシュナとかシヴァとかヒンドゥーの神の話をした。
「インドの味がする!」といい、めっちゃ楽しんで食べていた!(CoCo壱がインドのカレーと遜色ないというのは驚き!欧風ぽい傾向にシフトしていると勝手に思っていた)
だが二辛にしたのが少々辛かったらしく…「インドから日本に来てから辛さに対する免疫がなくなって来て、最初は三辛大丈夫だったけど今はこれでもキツイ」とのこと。最終的には完食していた。
美味しかったみたいで良かった!
おまけ
カレーを食べる前に一緒に海浜幕張公園をジョギングしながら、日本語の発音の話(「助長と上長と情緒」「走路と早漏」の差が難しいらしい)をした。
春めいた中を走れて楽しかった!
その3 イタリア人にとってミラノ風ドリアは美味しいらしい。
イタリア人の友人のエリサに、ぜひサイゼリヤのミラノ風ドリアを食べてもらって感想を聞きたいな〜と思っていたのだが、もうすでに食べたことがある!とのことで写真を送ってもらった。
ちなみに彼女も日本語がすごく上手くて最近日本語検定合格したとのこと…おめでとう!
彼女とはすごく昔に流し雛をしたときに知り合って、そのあと手巻き寿司とかお花見とかツイスターして遊んでくれるナイスなバンビーナ。
今まさに最初の一口を食べるところの写真!
「ミラノ風ドリアは日本に来て初めて見たもの」
「ミラノ風リゾット×ラザニアの面白い実験。もうちょっとコクがあればな〜と思うけど、個人的には好き」
「サイゼリヤは、本場とはちょっと違うけど、まずくはないと思う」
とのこと。ミラノ風ドリアは美味しいよね!安いし…自分も、デキャンタのワイン頼んで友達とフォカッチャとかチキンとか食いながら話したりして過ごすの好き!いつも飲みすぎて頭痛くなるけど。
その4 フランス人にとってマリオンクレープはまぁまぁオッケー。
右がフランス人のドミニクさん。左の私も、クレープを食べられる貴重な機会なのですごくニコニコしている
80年代、マリオンクレープが原宿に出来て当時から若者に絶大な支持があった…という知識があったので、是非クレープの本場フランスから来た友達のドミニクさんにマリオンクレープを食べていただこうと思い誘った。
彼女とは前に皇居ジョギングした事から仲良くなり、一緒にホームレスの炊き出しをしたり花火を見に行ったり、色々遊んでもらっている…日本語もメキメキ上達していてすごい。
クレープ屋さんに行くときに「ぼちぼち行きますか」と言ったのを「もちもち?もちもちですか?」というめっちゃかわいい日本語の間違いをしていた。
ドミニクさんは、フランスではフライパンでクレープを作ったりするそうで、その時は砂糖、レモン、バターとシンプルな味付けらしい。
以前にもマリオンクレープを食べたことがあるようで、その時は生クリームがたくさんで腹が膨れたと言っていた。
(左は一緒に行ったお友達のしょうこさん)
ディスプレイの中にサンプルがたくさん置いてあるのを見て…
「フランスのとは違う。特にフランスにはピザのクレープなんて無いし…」
とのこと。
「自分の国の食文化に対して、日本人がこうやってアレンジしてることに対してどう思う?」
と聞いたところ、「いやそれはそちらの自己責任よね」とのこと….正論!
チョコチーズクレープを食べたのですが…
「んー…まぁまぁオーケー…。」
表情豊かなドミニクさん
「チーズのソースが少ない…。でもこれはこれでよいと思います。」
C'est si bon!な顔のドミニクさん
「フランスのクレープより安いし…毎度オーダーがあるたびにクレープを焼いてるのがいいところだ」
とのこと。
これは、我々日本人が外国に行った時に、不思議な具材の寿司とか見た時とおんなじような気持ちなのかな?
そのあとドミニクさんはフランス語の講師の仕事に行った。だが、クレープの後に三時間お酒飲み放題していたせいでレッスンが難しかったとのこと。先生の立場なのに…フランス人て自由!
まとめと考察
「個人差はあるがわりかし好評」という結論に至った。
日本の飲食店は、それぞれ各国の料理を日本人向けの味にアレンジしているんでしょう…
でもそれを逆にいうと、外国における日本料理店も、それぞれの国の人の舌に合うように日本食をアレンジしているということなので、だから日本人がそれを食べると違和感を感じるのだという仮説を立てることができた!
そう考えると、「その国の人向けにアレンジされた日本食」は、まさに「その国」でしか味わえないわけで…貴重な機会だ!と気付くことができた。
今度、アメリカとか他の国の方にも、日本における自国の料理の感想を聞いてみたい!
おまけ
東京で初めて路線バスに乗ってすごく嬉しそうだったリアンくん。