外国人は、百物語で霊が呼び出せそうだと思っている
今年の八月のお盆に、色々霊のことを考えていたのだが、
「お盆になると先祖の霊が帰ってくるというのは日本だけの文化ではないのかな?」
「日本の霊を呼び出す降霊術は、海外の人から見ると、どんな風に感じるんだろう?」
「海外は、海外なりの降霊術があるのでは?」
と思い、とても気になったので調査した。
その1、日本の降霊術について意見をもらった
まず日本の降霊術、(1)コックリさん、(2)百物語、(3)精霊馬/精霊牛(お盆の時のキュウリとナスにマッチ棒を刺すやつ)の3つを紹介するビデオを作成した。
カラオケの個室でコックリさんや百物語をして撮影したのだが、撮影がかなり突飛すぎて何か言われないかとビクビクした。 ナスとキュウリの動画は、FacebookとかTwitterでたまに流れてくる料理動画サイトの広告動画を意識して作ってみた。
作ったあとに見返したら、英語の綴りや文法がちょっと間違っていた(本当はtellibleではなくてterribleが正しいスペル)
ちなみに私は実際にこれらの3つをこれまで試したことがなかった。
そして外国人の方を含めて料理パーティする機会があったので、パーティの最後に見ていただき、どれが最も霊を呼び出せそうと感じるかを聞いた。
料理パーティだった。私はたこ焼きを作った。楽しかった!
食後の、楽しいビデオ上映会(降霊術の)
参加人数は15名くらいで和気藹々としていた。
意見をいただいたのは、写真左からカリフォルニア出身のマリナさん、ダニエルくん、ジョンくん、インドネシアから来たピピさん。みんな楽しく笑いながら鑑賞されていた。
談笑する4名
マリナさんの感想「百物語が一番幽霊が来そう」
ダニエルくん「俺も百物語が一番いいと思う」
ジョンくん「キュウリとナスが一番簡単なので良いと思う」
ピピさん「強いて言えば百物語が良いように思う。インドネシアは霊的な迷信が多数あるが、私は個人的には特に先祖の霊を呼び出したいとは思わない。インドネシアでは一般的には誰も霊を呼び出せず、霊能力がある人しか霊を呼べない。私は日本文化が好きなのでこの3つの方法は全て知っていた。」
解説する私(写真右)。ジャイアンの服が可愛いピピさん(中央)
この四人の中からの聞き取りだと、三つの方法のうちでは、百物語がもっとも信憑性がありそうだとのことだった。
パーティに参加していらしたライターの小堺さんからは、「コックリさんは影響力が強すぎるため敬遠されていて、シャーペンをみんなで持ってやる"エンジェルさん"というのを試したことがある」とおっしゃっていた。
スイカを切る楽しそうな小堺さん。ごちそうさまでした
その2 Youtubeを見てもらって意見を聞いた
せっかくyoutubeにあげたので、海外の友人に聞いて、どれが一番良さそうかを聞いて見たところ、38人の友人が答えてくれた。
すると、ほぼ同数で人気が割れてしまった。
◯一位 コックリさん 13票
コメント
・ウィジャボードに似ている(オーストラリアのSamさん。他にも同意見多数)
・ゴーストは最終的に神社に行かなくてはいけないんですね!(フランスのドミニクさん)
・なんでお金が動くの?(オーストリアのジェイコブさん)
◯二位 百物語 12票
コメント
・一番面白い感じがするから(ポーランドのMaciekさん)
・100個の怪談を聞くのは相当耐えられなさそう。達成が難しそうだから(ベトナムのナムさん)
・一番怖い感じがする(フィンランドのSimoさん)
・炎を使っている点が一番ミステリアス(韓国のwonさん)
◯同数二位 なすときゅうり 12票
コメント
・本当に意味がわからない(アメリカのWilliamさん)
・興味深い(台湾のLinさん)
・コックリさんは独創性がある。百物語は退屈。その中で、私の一番のお気に入りはなすときゅうりだった。(トルコのラビアさん)
・一番陽気だから(カナダのStevenさん)
・独創性があるから(スイスのイザベルさん)
・誰もナスやきゅうりにマッチ棒を突き刺すだなんて考えなさそうだから(中国のジナンさん)
◯ その他
コメント
・神に畏れ多くて選べない(マレーシアのベッカムさん)
今回、割と返答してくれない友人が多かったのだが、霊を扱った話題だったので、このマレーシアのベッカムさんのように宗教的な観点から返答を控えたケースが多かったのかもしれない。
その3 世界の降霊術
同時に、友人に、あなたの国では霊を呼ぶときにどうするの?と聞いたところ色々面白い意見をもらった。
⭐︎難易度高め系
・降霊術の会を開く(カナダのStevenさん)
・ハロウィンに怪談を話しながら墓地を歩き回ると、モンスターのような霊が現れる(アメリカのJohnさん・パーティでインタビューした方とは別人)
・まず、ニューハーフの方と二人で墓地に行き、ニューハーフの方お一人だけお墓に行っていただく(同行者は墓地の前で待っている)。
そしてお墓の前でニューハーフの方に、霊と語り合って頂き、霊から宝くじの当たり番号を聞き出していただく。(ベトナムのキンくん、タイのSupanatくん)
※これはニューハーフの方のビジネスとして成立していたとのこと。ニューハーフの方は、男でも女でもないエンジェルのような存在として考えられているからこのようなことが出来るそう。
・夜にキャンドルを灯し、鏡の前で魔法の言葉を唱えたり、怪談を話したり儀式をしたりすると亡霊か霊魂が訪れる(ロシアのAlexくん、チェコのJanくん)
・夜中数名で集まって怖い話をしていると、魔女が参加者の中で一番若い者に会いに来る(スイスのイザベルさん)
⭐︎王道系
・ウィジャボード(西洋版コックリさん)を夜に行う(アメリカのマリナさん、他多数)
・霊媒師を呼ぶ(ベラルーシのマリアさん)
⭐︎実践できそう系
・夜に口笛を吹く(台湾のLinくん)
・小さいトルココーヒーカップをひっくり返す(トルコのラビアさん)
・夜中にキャンドルを立て、鏡の前でリンゴの皮を長く切る。途中で途切れると失敗。成功すると鏡の中に幽霊が現れる(マレーシアのTingWhoくん、シンガポールのRonくん)
・暗闇の鏡の前でブラッディマリーの名前を呼ぶと幽霊が現れる(フランスのマノンさん)
その4 まとめ
youtubeの聞き取り調査とパーティでの4人の意見のヒアリングを合わせた結果、百物語が一番信憑性があるという結論になった。
ものすごく手間がかかりそうなところ、ミステリアスな感じなところがウケているように感じられた。
ハロウィンシーズンが近づく中、次は海外における降霊術を試してみたいところだ。コーヒーカップをひっくり返したり鏡に向かって呼びかけるのはお手軽で良いように思う。
ピピさんの眼鏡、おしゃれにこだわりがあって素敵!